2024年11月9日土曜日

ジョン・コルトレーンのこと

昨日、ジャズの評論文を読んでいて、長年の謎がひとつ解決した。

それは、「ワタシの敬愛するテナーサキソフォン奏者、ジョン・コルトレーンは、アルトサックスでなく何故テナーサックスなんだろう。」ということである。

コルトレーンの演奏を聴いていると(特に彼の演奏するバラードなどは)、音自体が自分に何か語りかけてくるような気がするのであるが、評論文によるとそれはコルトレーンのテナーサックスの音色が「高域成分」が多いからなのだそうだ。

高音を出すにはテナーサックスより小型のアルトサックスを使用すればよいのだが、彼はあえてテナーを使っている。その理由はテナーはアルトより大型なので豊かな「倍音=基音と呼ばれる元になる周波数の整数倍で振動している音」を含み、それが音色のふくよかさに繋がるのだと。

(そうなんだ、「倍音」なんだ。)

つまり、コルトレーンは「語りかける」ために、「豊かな倍音」を作り出すためにテナーサックスを吹いていたのだった。

さあ、今日はコルトレーンの「SAY IT」でも聴くことにしよう。
 

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